2026/7/27 · 美容医療
エイジングケアの施術コースは、結局何回分買うべきか
見積もりには1回、3回、8回、12回と並び、回数が多いほど1回あたりの価格は下がります。何回分買うかを決める前に、計算しておきたいことが3つあります。

目の前には、回数ごとに並んだ料金表があります。1回でいくら、3回で1割引、8回で25%引き。誰にも急かされてはいませんが、その表自体が急かしてきます。一行下を見るたびに単価が少しずつ下がり、1回だけ買うのは損なのではないか、と思い始めます。
まずはっきりさせておきます。回数は、単なる価格の問題ではありません。医学的な問題(何回受けることが自分にとって意味があるのか)であり、スケジュールの問題(2年のうちに実際に何回来られるのか)でもあります。この2つの答えのほうが、割引よりずっと重要なことが多いのです。
1. 料金表は縦に読む:割引には上限がある
私たちの手元にある2026年7月版の料金表を例にします(脂肪由来間葉系幹細胞の点滴投与、1回1.5億個のプラン、税込)。
- 1回:3,465,000円
- 2回:5%割引、6,578,000円
- 3回:10%割引、9,350,000円
- 4回:15%割引、11,770,000円
- 6回:20%割引、16,610,000円
- 8回:25%割引、20,790,000円
- 10回:25,987,500円、12回:31,185,000円
お気づきでしょうか。8回を超えると、割引は25%で止まり、それ以上増えません。10回と12回の1回あたりの価格は、8回とまったく同じです。
これが上限です。ここから、とても実際的な結論が出ます。8回と12回で迷っているなら、追加の4回分で得られる値引きは何もありません。お金を先に払っているだけです。
もう一つのプラン(1回1億個)の表は4回までで、割引は0%から15%です。1回3,355,000円、4回11,330,000円。こちらも割引の列を上から下へ読んでいけば、自分にとっての得がどの行で頭打ちになるかが見えてきます。
2. 「1回」の意味は、施術によって違う
同じ「何回」でも、意味は大きく異なります。少なくとも4つのタイプがあります。
注射タイプ:回数はそのまま回数です。たとえば水光注射(幹細胞培養上清液1A+ヒアルロン酸)は顔全体で1回99,000円、3回267,300円(1割引)。頭皮注射は1A 88,000円、3回237,600円(1割引)。このタイプの「3回」は、3回の来院と3回の施術を意味し、分かりやすいものです。
培養タイプ:最初に払うお金は治療費ではありません。自己線維芽細胞移植では、まず「皮膚採取+初期培養」として594,000円(10回分の培養量)を支払い、その後、移植量に応じて別途費用がかかります。1cc 330,000円、4cc 759,000円、8cc 1,518,000円、10cc 1,897,500円です。細胞を長期保管する場合は、さらに年間保管料198,000円/年がかかります。ですから、この施術について「1回いくらか」と聞いても答えは出ません。少なくとも3つの費用に分けて計算する必要があります。
利用額タイプ:買っているのは回数ではなく金額です。点滴のパッケージは、実質的にはチャージです。110万円のプランでは利用できる点滴の総額が1,430,000円で有効期限2年、220万円のプランでは総額2,970,000円で有効期限3年です。換算すると、利用額に対しておよそ23%引きと26%引きに相当します。ただし、買っているのは利用額であって、回数ではなく、まして効果ではないことを理解しておいてください。
割引のないタイプもあります。免疫細胞療法の3回パッケージは、価格が1回分の3倍そのままで割引はなく、特典は点滴のプレゼントという形で付きます。
目の前の「回数」がどのタイプに当たるのかを確認してから、得かどうかを考えてください。
3. 本当の制約はお金より、有効期限と自分のスケジュール
上のどのパッケージにも、小さな文字で一行添えられています。有効期限2年、または3年、購入日から起算。
この一行を、自分の実際の生活と並べて計算してみてください。
- 12回のコース ÷ 2年 = 平均して2か月に1回の来院が必要です。
- 年に1回しか渡航できないなら、2年で2回です。その場合、8回以上買うと、残りの回数は高い確率で失効します。
ここは、私たちがお客様に一段階下のプランを勧めることが最も多いところです。割引は確実ですが、スケジュールは不確実です。確実な割引で不確実なスケジュールに賭けるのは、多くの場合割に合いません。手放した分の割引で買い戻せるのは、「あとで考え直す余地」です。
反対に、一段階上げる価値があるときも確かにあります。一部のプランでは、初回に2回以上購入すると、10回分の細胞培養に必要なシード(元になる細胞)の3年間保管が付き、4回以上なら5年間に延長されると定められています。もともと長く続けるつもりなら、1回から2回に上げることで得られるのは5%の割引だけではありません。具体的な条件は施設のその時点の書面での説明が優先されますので、署名の前に一項目ずつ確認してください。
4. 「何回で効果が出るか」について、言えることと言えないこと
これはいちばん答えを知りたい質問であり、いちばん慎重になるべき質問でもあります。
言えること:
- 注射タイプの施術の効果は、通常、一度受ければずっと続くものではありません。これがこうした施術がコースとして設計されている主な理由であり、単なる販売上の見せ方ではありません。どのくらい持続するかは施術と個人によって大きく異なるため、診察の際に医師が個別の施術について説明すべきものです。
- 医師は検査結果をもとに、あなたに適しているかどうか、どのくらいの間隔で受けるかを判断します。再生医療の施術を始める前に採血が必要なのはそのためです(再生医療血液検査33,000円。卵巣関連の治療も同時に評価する場合、2つを合わせた血液検査は44,000円で、別々に受けるより22,000円安くなります)。
言えないこと:
- 何回受ければどうなるか、私たちはお伝えしません。個人の効果を保証できる施設はありません。そうした保証をうたう説明そのものに、注意が必要です。
- 「何コースで効果が出る」を売り文句にすることもしません。個人差、もともとの状態、生活習慣のすべてが結果に影響します。これは責任逃れの言い回しではなく、事実です。
もう一つ、あまり耳に心地よくない話をします。料金表にある「定価」は、一部の施術では行政機関に届け出た価格を指しています。届出は法令に沿った手続きであり、効果のお墨付きではありません。この一文を見ても、「公的に効果が認められている」とは読まないでください。
5. 次にすること:まずこの一歩を済ませてから、医師に4つの質問をする
最小の一歩はこうです。初めての相談の場で回数を決めないでください。まず初診と必要な血液検査を済ませ(初診料5,500円、再生医療診察料11,000円、再生医療血液検査33,000円。いずれも2026年7月版の税込価格)、医師から適応についての判断を受けてから、コースの話をしてください。これらを合計しても1回の治療費のごく一部にも満たない金額ですが、その後の大きな金額に根拠を持たせるために欠かせない一歩です。
判断を受けたら、次の4つを聞いてください。
- 今の私の状態で、勧める間隔はどのくらいですか。2年のうちに現実的に何回受けられますか。
- この施術の作用は、おおよそどのくらい続きますか。やめた後はどうなりますか。
- どのような場合に、受けるのが適さない、または途中で中止が必要になりますか。
- パッケージの有効期限はどう計算されますか。使い切れなかった分は延長したり、別の施術に振り替えたりできますか。
回数別に分かれた見積もりがすでにお手元にあるなら、私たちに送ってください。割引の構造、有効期限、あなたの実際の渡航スケジュールを一つの表にまとめて計算します。「このプランはおそらく使い切れません」という結論が出る場合も含めてです。
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